テレワーク用のヘッドセット選びでノイズキャンセリングマイクのついたヘッドセットを探しているのに、ノイズキャンセリングとしか書かれておらず、ノイズキャンセリングマイクの機能のついた製品か困ったことはありませんか。
実はノイズキャンセリングにも種類があり、どの様なノイズキャンセリングが搭載されているかを把握しないと欲しい機能の製品が買えない可能性があります。
なぜならノイズキャンセリングは周りの音を低減して聞こえるようにする聞くノイズキャンセリングを指しているケースが多く、周りの音を低減して相手に伝わるようにする発信するノイズキャンセリングマイクとは異なる機能だからです。
この記事では聞くノイズキャンセリングと発信するノイズキャンセリングマイクの違い、適切な製品を選ぶ方法についてご紹介します。
この記事を読むことで、ノイズキャンセリング機能のついた製品の選び方がわかります。
ノイズキャンセリングとは
ノイズキャンセリングとは周りの音を低減する技術のことです。
ノイズキャンセリングは大きく
- 物理的に周りの音を低減するパッシブノイズキャンセリング(PNC)
- 周りの音の波形に逆位相の音波をあてることで周りの音を打ち消す等信号に対して処理を行うアクティブノイズキャンセリング(ANC)
- 周囲の騒音、道路騒音を除去してクリアな通話を可能にするクリアボイスキャプチャー(cVc)
があります。
ノイズキャンセリング機能でも聞く場合に効果が得られる機能と発信する場合に効果を得られる機能があるので注意が必要です。
ノイズキャンセリングで得られる効果
聞く場合と発信する場合で効果があるノイズキャンセリング機能をまとめると以下の通りです。
聞く場合 | 発信する場合 | 備考 | |
PNC | ◎ | 〇 | 物理的に遮音 |
ANC | ◎ | ◎ | 騒音信号打ち消し |
cVc | × | 〇 | イコライザー処理 |
聞く場合のノイズキャンセリングはPNCとANCが有効です。
cVcは発信時のノイズキャンセリングなので聞くことを目的とした効果は得られないので注意が必要です。
発信する場合のノイズキャンセリングとしては、PNC、ANC、cVcいずれも効果はあります。
間違えないようにするためには
聞く場合のノイズキャンセリング
Amazonの製品紹介で、たまに「cVcによるノイズキャンセリング」と聞く場合のノイズキャンセリング機能があると勘違いしてしまうような製品紹介があります。
聞く場合に効果があるノイズキャンセリングはPNCとANCです。
PNCとANCの特徴をそれぞれ確認するようにしましょう。
例えばこちらの商品。
タイトル:
ワイヤレスイヤホン ノイズキャンセリング ブルートゥースイヤホン 自動ペアリング 瞬時接続 超低遅延 左右分離型 片耳/両耳 最大40時間音楽再生 IPX5防水 PSE認証済 iPhone/Android対応
製品紹介:
CVCノイズキャンセリング技術は雑音が削減でき、相手と快適に通話できます。
タイトルにはノイズキャンセリングと記載がありますが、製品紹介にはcVcノイズキャンセリングとしか記載が無いので、聞くノイズキャンセリングとしては効果はありません。
しかしレビューには
この値段でノイキャン、防水、大容量バッテリーケース等、かなりお得だと思います。
とあり、怪しいです・・・。
発信する場合のノイズキャンセリングマイク
PNC、ANC、cVcそれぞれ発信する場合にはノイズキャンセリングの効果はありますが、cVcしか搭載していないヘッドセットは注意が必要です。
cVcはクアルコム社製のBluetoothオーディオチップセットに標準搭載された機能であり、ANCほどのノイズキャンセリング効果は期待できません。
cVcのみの商品はそれなりの商品と理解して過度な期待は持たないようにしましょう。
より高度な発信する場合のノイズキャンセリングマイクが欲しい場合は、PNCとANCでどの様な特徴があるか確認しましょう。
例えばこちらの商品。
💼【Bluetooth5.1イヤホン・CVC 8.0ノイズキャンセリング】業界最先端5.1規格のチュップを搭載して、より高速かつ、安定した通信が実現でき、接続性は良くて、「音飛び」や「音切れ」を大幅に改善することができます。伝送距離も10Mまでに達します(障害物なし)。高音質AACコーデックに対応し、bluetooth接続した際の音質劣化・遅延を軽減し、豊かな中低音から明瞭な高音までリアルに再現してくれるBluetoothイヤホンです。高音質を実現立体感のあるステレオサウンド、臨場感を出したり音楽に迫力を与えます。さらに、CVC8.0ノイズキャンセリング技術を搭載したマイクを採用しており、こちら側の声にのるノイズを除去して届けて、クリアな音声を通話相手に送ることが出来ます。特に、電車や飛行機での乗り物音や、店内での周囲の音が気になる方にぜひおすすめです。それに、音量が小さめでも聞こえやすいので、外部への音漏れを低減できます。
cVcでものすごく高性能なノイズキャンセリング効果があるような説明ですが、PNC、ANCの説明はないので、cVc相当のノイズキャンセリング性能となります。
まとめ
本記事ではノイズキャンセリングの機能と製品の選び方について解説しました。
聞く場合も発信する場合もPNCとANCにどれほど特徴があるか、解説を確認することが大切です。
cVcは聞く場合のノイズキャンセリングには効果は無いです。また発信する場合もANCほどの効果は無いと理解して製品を選びましょう。
違いは分かったけどたくさんある製品の中から確認して選ぶのめんどくさいよ・・・
という方に、ヘッドセットの型式ごとにノイズキャンセリングマイクを搭載したヘッドセットをまとめていますので、ぜひご参考にしてください。